ケトン体とは
前回は、ケトジェニックダイエットのキーとなるのはケトン体であることを書きましたので、今回はケトン体とは何かをお話しします。
ケトン体は、脂肪を分解して得られる脂肪酸をケトン体の形に変換し、脳や骨格筋などその他の多くの組織のエネルギー源として細胞のミトコンドリア内で利用される物質です。
体内に存在する「グルコース(ブドウ糖)」の量が減ると、肝臓に蓄えられている「グリコーゲン(グルコースが結合した高分子)」がグルコースに分解されて利用されるようになります。
しかし、グリコーゲンは24時間ほどで枯渇してしまうため、その後は筋肉中のたんぱく質や脂肪細胞に蓄えられている脂肪酸がエネルギーとして使われる仕組みです。
ケトン体は、この脂肪酸から作られます。
中性脂肪のケトン体への変換は肝臓で行われ、アセチルCoAという物質にまで分解されます。
アセチルCoAから作られるのがケトン体で、ケトン体にはアセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸といった種類があります。
肝臓で作られたケトン体は、肝臓から放出されて血液の流れに乗り、エネルギーを作り出すための材料として使われるのです。
必要以上に蓄積された体脂肪を燃焼させてくれるのがケトン体の役割なので、どんどん出てきてほしいのですが、普段の生活ではあまり登場してくれないから腹筋の割れ目が見えなくなっていくのです。
カタカナの単語が出てきたから斜め読みした人もいると思いますので、簡単にまとめますと、体脂肪を燃やして減らすために変換されたのがケトン体です。
次回は、ケトン体が生成される条件をお話しします。